海外在住者がいる場合に利用する本人確認資料(署名証明)の種類

遺産分割

こんにちは、弁護士の加藤靖啓です。

 

本日は名古屋で多くの相続案件を取り扱う中で、海外在住者が相続人にいた際に学んだ事項についてご紹介させていただければと思います。

 

前々回では、海外在住の日本人がいる場合に、通常、国内在住者であれば、本人確認のため遺産分割協議書添付する印鑑登録証明書の代わりとなる「署名証明」についてご紹介いたしました。

 

今回は、その署名証明についてもう少し詳しくご説明いたします。

 

署名証明は、日本に住民登録していない海外在留者に対し、申請者の署名(及び拇印)が確かに在外公館にて領事の面前で行われたことを証明するものになります。

料金については、一通当たり1200円相当で、現地の現金でお支払いします(詳細については領事館毎に異なる場合がありますので、事前のお問合せをお勧めいたします)。

 

遺産分割協議書の添付資料として、署名証明を利用する際に最も注意しなければならない点の1つが、署名証明には形式があるということです。

 

署名証明には、在外公館が発行する証明書と申請者が領事の面前で署名した私文書を綴り合せて割印を行う「形式1」と、申請者の署名を単独で証明する「形式2」があります。

形式1は貼付型、形式2は単独型などと呼ばれたりすることがあります。

この書名証明の種類は、形式からも分かるとおり、一般的には形式1の方が信用性が高いと判断される場合があり、不動産登記手続においては、多くの法務局において、形式1の署名証明を求められることが多いと思われます。

 

一方で、形式2は書面から独立しており使いまわしが形式1に比べ容易であるため、多くの金融機関でのお手続きが必要な場合などは、形式2の署名証明が利用される場合が多いように思われます。

 

ただし、署名証明(併せて遺産分割協議書)を提出する機関毎に求められる署名証明が異なるということに注意しなければなりません。

お手続きを行う前に各機関へお問い合わせを行い、必要な署名証明について把握しておくことがいいでしょう。

海外在住者に取得し直しをお願いし、取り直すことは国内で印鑑登録証明書を取り直すことよりも困難な場合がほとんどであると思われますので、事前準備は入念に行うことをお勧めいたします。

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