こんにちは
つい前まで、夏の気温でスーツが鬱陶しいと感じていたのに、急に寒くなりました。
名古屋の秋はどこへ行ってしまったのか。
事務所下にあるコン
・・・(続きはこちら) こんにちは
つい前まで、夏の気温でスーツが鬱陶しいと感じていたのに、急に寒くなりました。
名古屋の秋はどこへ行ってしまったのか。
事務所下にあるコンビニスイーツくらいからしか秋の訪れを感じません。
さて、今回は、名古屋で弁護士として遺言執行業務を扱う中で、確認した内容について皆様と共有できればと思います。
遺言執行業務を行う中で、不動産名義変更を行わなければならない事態が生じることがあります。
平成30年7月1日の法改正によって遺言執行者の権限が明確化と強化がなされました。
具体的に言えば、「特定財産承継遺言」の場合は、遺言執行者単独で相続登記手続を行うことができるようになりました。
「特定財産承継遺言」とは、特定の不動産を特定の相続人に対して相続させるという内容の遺言のことです(例えば「不動産Aを相続人αに相続させる。」といった内容です。)。
このような場合は、相続人から別途委任状をうけることなく、遺言執行者が単独で相続登記を行うことができるようになりました。
このような取扱いは、民法1014条2項により、定められました。
(預貯金等の遺言執行者単独での解約権限は同条3項により定められています。)
改正前は、「相続させる」遺言がある場合、相続開始と同時に当然に指定された相続人へ不動産の権利が移転されると考えられていたため、遺言執行を行う余地はなく、そのような場合の不動産名義変更について、遺言執行者に権限はなく、その不動産について相続を受けた相続人が単独で相続登記手続を行うこととされていました。
なお、相続人による登記手続は依然として可能です。
ここで注意しなければならないのが、この改正平成31年(2019年)7月1日に施行されているということです。
つまり、このような遺言執行者単独登記の権限は、遺言書が作成されたのが、2019年7月1日以降の場合のみとなります。
相続開始日ではなく、遺言執行者を選任する遺言書作成日が基準となりますので、相続登記手続を行う前に単独申請が可能であるか確認する必要があります。
2019年7月1日より前に遺言書が作成されていた場合は、従来とおり、不動産の相続を受けた人が単独で相続手続きを行うことになります(預貯金等の解約についても同様です)。
その他、民法の改正についての細かなルールについては、次回にまとめさせていただきたいと思います。
それでは、また次回にお会いしましょう。